「会社を辞める時は,「大義名分」のような明確な理由がなければダメ。不満だから辞めても,その先の人生はうまくいかない。」
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もくじ
本書の紹介。
この本は,自分の働き方を見つめなおし,仕事で成功するための「正しい方法・心のもち方」を教えてくれる,「働く人のバイブル」である。
著者は,京セラやKDDIを設立した,誰もが知る経営者,稲森和夫さん。
稲森さんは大学卒業後,いつ潰れてもおかしくない小さな会社に就職した。苦しい経験もありながらも「一生懸命に働くこと」で,人生が良い方向へ転がっていったそうだ。
「働くことの意義」を見い出した稲森さんが,自分の仕事に悩みをもつ読者に,「働くとは何か」「仕事で成功するにはどうしたらよいか」という働き方の本質を説いてくださる。
本書を読んだ僕の率直な感想。
この本を読んでいるときは,常に稲森さんに叱咤激励されているようだった。
まだまだ社会人として未熟で,自分の仕事に対する姿勢が甘すぎることを痛感させられた。「反省しながら読む」という感覚を味わったのは初めてかもしれない。
読後,仕事に対する姿勢が180度変わった。
僕は今まで,社長や上司の顔色をうかがって仕事をしていた。なぜなら昇給やボーナス査定に関わるからである。つまり,お金のために働いていた。
しかし本書を読んだ後は,お金のためではなく,自分のために働こうという意志をもつようになった。社長や上司の顔色を気にせず,目の前の仕事を全力で取り組むようになった。
そのくらい,僕の仕事観に影響を与えた本。まさに「社会人のバイブル」。本書を読むことで,自分と仕事との関係を良好にしてくれるのではないかと思う。
僕の転職は,失敗に終わった。
僕自身,一度転職を経験している。
せっかく入社したのに,わずか3カ月で辞めてしまった。理由は,「職場環境が,僕には合わなかった」から。
上司と折が合わず,毎日イライラして仕事していたし,相談できる同期もいない。そしていつからか,業務をサボるようになっていた。
「せっかく大学で勉強したことを生かせてない。このままでいいのか。これじゃダメだろ。もっと自分はやれるはずだ」
僕は,上司に退職願を突き付けた。転職先が決まっていたわけでもなく,仕事の不満だけで退職してしまった。
その後,転職した会社は最悪。残業代を出さないブラック企業だった。転職して初めて,「バカなことをしてしまった」と思った。
稲森和夫さんの結論。
稲森和夫さんにも不遇の時代があったそうだ。大学を卒業後に就職したのは,今にも潰れそうな小さな会社。稲森さんは,会社に不満や愚痴をこぼすこともあったそうだ。
自分がまだ何の成果もあげていないのに,一人前に不平不満を言うほど未熟だった。
同期の人間が次々と辞めていく中で,稲森さん自身も退職しようとしたらしい。しかしそれが叶わず,一人で思い悩んでいたそうだ。
思い悩んだ末,稲森さんは一つの結論を導き出す。それは,「働くことに,打ち込む」。一生懸命に,目の前の仕事に全力を注ぐことを決意したそうだ。
「働く」ということに挑戦する稲森さんの果敢な姿が,本書で余すことなく紹介されている。それを読むたび,「お前は一生懸命働いているか?」と問われている気がした。
稲森和夫さんが「具体的にどのように働いたか」は,ぜひ本書を読んでいただきたい。根性論に感じることもあったが,そう感じてしまうのは,まだ僕が「未熟だから」かもしれない。
僕が共感した具体的な「働き方」
本書は,京セラやKDDIを設立した経営者の稲森和夫さんが,今の仕事に悩みや不満を抱えている人に対して,「働く意義や姿勢」を享受してくれるもの。
先に挙げた「働くことに打ち込む」だけでなく,たくさんの経験談から具体的な働き方を導いている。その一例を以下に記してみる。
- 働くとは,万病に効く薬である。
- 自らの「○」を高めるために働く。
- 南太平洋・ニューブリテン島の未開部族の村落では「労働は○○」。
- 西洋社会では「労働は○○」。
- 順境ならよし。逆境なら「○○○○」。
- 「好きな仕事をするか」,「仕事を好きになるか」の選択。
- 「仕事をやらせれている」という呪縛は,「与えられた仕事を〇〇」と思うことで解く。
- 「○○○かな」ことでも喜ぶ。
- 仕事に「○○」を持つ。
- 人間のタイプには,「可燃性」「不燃性」「○○○」の3つがある。
- 自分から「○をつくっていく」という気持ちで働く。
- 努力とは。
- 「偉大なこと」は「○○なこと」の積み重ね。
- 平凡な人を非凡な人へ変えるのは,「○○する力」。
- 自分の仕事に迷いがある人は,あえて「○○的な視点」に立って自分を位置づけてみる。
- 目標を立てるときは,自分の「○○」以上に設定する。
今の仕事に,「悩みや不満がある方」におすすめ
僕はこの本を読んで,自分の仕事観が180度変わった。目の前の業務に一生懸命に取り組めるようになり,自分のために仕事をしている感じが持てるようになった。
しかし,本書を読んでいくと,「前向きに」「ポジティブに」など精神的に説いている部分もある。当初,僕は「どうやって前向きなるの?」とか,「自分,ネガティブなんだけど」とか思ってしまっていた。つまり,精神論ではなく,具体的にプラス思考になる方法が知りたかったのだ。
しかし,これは僕の早とちりだった。
本書の中で,しっかりとプラス思考になる方法を説いていたのだ。
自分の環境や境遇を前向きに捉えるには,「心の持ち方を変える」ことが大事らしい。つまり,「一生懸命にこの仕事に打ち込もう」とする姿勢を常に心がけることが大切だそうだ。
自分の読解力の低さが身にしみる…。
この先,何回も本書を読み返すことになると確信するほど,「いかにして働くか」が詰まっている本書。
ぜひ,あなたも自分の仕事と正面に向き合うために,この本を読んでみてはいかがでしょうか。
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