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【ネタバレ感想】岡崎琢磨・作「珈琲店タレーランの事件簿2」プロローグがエピローグとリンクしたとき、鳥肌が立ちました

こんにちは,hiroです。

今回は,岡崎琢磨さんの小説「珈琲店タレーランの事件簿2 彼女はカフェオレの夢を見る」の感想を書きます。

(※以下の文章は、2018年に書いたものです。2020年に再度読んで書いた感想は一番下にあります)

 

珈琲店タレーランの事件簿 2 彼女はカフェオレの夢を見る (宝島社文庫)

 

前作「珈琲店タレーランの事件簿1 また会えたなら,あなたの淹れた珈琲を」の続編です。

 

珈琲店タレーランの事件簿 また会えたなら、あなたの淹れた珈琲を (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)

 

あいかわらずのバリスタ「美星(みほし)」の聡明な頭脳は健在。

今作もおおいに,ミステリーを楽しむことができました。

 

そして何といっても,文章が読みやすい。

抵抗なく,スラスラ読めるのがいいですね。

 

あらすじ

京都にある珈琲店「タレーラン」。

バリスタである美星(みほし)は,今日も誰かのためにコーヒーを淹れていた。

そんなある夏,美星の妹であるという美空(みそら)が京都を訪れた。

 

人に会いに来たという美空だったが,どこか様子がおかしい。

最終的に,美空は大きな事件に巻き込まれてしまう!

 

感想(ネタバレあり)

おてんばな妹の来襲

物静かで控えめな美星と違い,妹の美空はおてんば。

外見も性格も正反対な姉妹はどこかおもしろおかしい。

ちびまる子ちゃんのまる子とお姉ちゃんを見ているようだった。

というのは失礼か(笑)

 

美空を心配する美星

美空が心配でたまらない美星がまたかわいい。

いつもは聡明な頭脳を持つ美星だけど,妹の前だとちょっと鈍るのかなと思いました。

 

姉妹ならではのやりとりがとても面白かったです。

特に美星の崩れっぷりには「萌え」を感じてしまうほど。

良い姉妹だなぁと思いました。

 

大事件に巻き込まれる

美空は,京都に来て,秘密裏に進めていた計画を実行しようとします。

その計画は小説をぜひ,読んでいただきたいです。

最終的に,美空の目的は,達成されないのですが,そこで大きな事件に巻き込まれてしまいます。

 

窮地の妹を,懸命に助けようとする姉の美星。

美星は,常連客のアオヤマの協力を得ながら,美空の救出を試みます。

最終的に,美空は無事で帰ってくるのですが,妹を想う姉の気持ちというのは,大変なんだなぁと思いました。

 

ラストは胸キュン

美空が京都を出発し,残された美星とアオヤマのラストシーンがドキドキします。

アオヤマは美星に好意を抱いているのですが,なかなか勇気が出ず,告白できずにいます。

 

聡明な美星は,アオヤマが自分を想っているのを勘づいています。

そして,美星自身もアオヤマのことを・・・。

 

「珈琲店タレーランの事件簿」はまだまだ続編があるので,この2人の恋模様も気になるところですね。

2020年7月再読

約2年ぶりに読み返しました。

前作もそうでしたが、伏線が盛りだくさん。

特に、プロローグに出てきたカフェオレの伏線回収には、思わずうめき声をあげてしまいました。

 

プロローグのカフェオレは、エピローグの川の濁流とリンクしています。

その事実を知ったとき、めちゃくちゃ興奮しました。

 

僕は最初、プロローグの回想シーンは、美空視点で語られていたものだと思っていました。

理由は、「乗車した新幹線が…(略)」の部分が、美空が東京から京都へ新幹線で来ることを示しているものだと思ったから。

ですが、この部分の文章はあくまで比喩表現でした(あってますよね??)。

エピローグを読んでみると、プロローグの回想は美星だということがわかります。

 

そして、何より。

今作のサブタイトル。

「彼女はカフェオレの夢を見る」

小説を読み終わったときに、このサブタイトルの意味が鮮明にわかります。

つまり。

「美星はカフェオレの夢を見る」

ということですね。

 

サブタイトルも一つの伏線です。

前作もそうでした。

「また会えたなら、あなたの淹れた珈琲を」

これも小説を読み終えたときに意味がわかります。

タレーランシリーズは、サブタイトルも見逃せない小説だと思いました。

 

そしてやはり、恋模様も気になるところ。

最後の美星の悲しげな微笑みが引っ掛かりますが、今後、アオヤマとの発展に期待したいですね。

 

タレーラン3も一度読みましたが、大まかな物語しか覚えていません。

前作も今作もそうでしたが、細かな伏線や心理描写が物語のひとつの見どころです。

それを意識しながら、再度タレーラン3を読んでみます。

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

 

珈琲店タレーランの事件簿 2 彼女はカフェオレの夢を見る (宝島社文庫)

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