画像生成AIは、あなたの言葉(プロンプト)に基づいて画像を作り出すことができます。
でも、自分のイメージとは違う画像になったりして困ってしまうことありますよね。
この記事では、あなたの頭の中にあるイメージ通りの画像を作るコツや、途中で「なんか違うな…」となった時の解決策を、初心者にもわかりやすい言葉で解説します。
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もくじ
画像生成AIでイメージ通りの画像が作れないときの対処法とコツ

(画像:私が生成AIで作ったイラスト。水の中で2人の女の子が泳いでいるシーン)
1. なんで?思い通りの画像にならない3つの原因
画像生成AIは、言葉(プロンプト)を元に画像を生成しますが、AIが言葉の意味を完全に理解できるわけではないため、思った通りの画像にならないことがあります。
原因① 言葉が曖昧だと、AIがうまく処理してくれない
たとえば、「美しい風景」とだけ伝えても、人によって思い描く風景は様々ですよね。
AIも「どんな風景が美しいんだろう?」と迷ってしまいます。
「美しい風景」をより具体的にすると、イメージしたものに近づけるようになります。
以下は例です。
- 広大な砂漠に沈む夕日
- 緑豊かな森林と清流
- 雪を頂いた雄大な山々
原因② AIにも得意・不得意がある
現在のAIは、細かい部分や複雑な形を描くのが、まだ少し苦手です。
特に人の手や、光の反射などをリアルに表現するのは、とても難しいようです。
特に私が苦戦したのが人物の手。
手が不自然な形になったり、指の数が6本になっていたり…。
どれだけ具体的なプロンプトで指示を出しても、完璧な手を再現することは難しいみたいです。
原因③ AIは過去のデータから学習する
AIは、たくさんの画像データを見て、画像の作り方を学びます。
しかし、そのデータに偏りがあると、生成される画像も偏ってしまうことがあります。
例えば、特定の文化圏の画像データに偏って学習した場合、その文化圏のスタイルが強く反映されやすくなることがあります。
2. イメージに近づけるための3つの基本
① 具体的な指示(プロンプト)を出す
どんな画像にしたいのか、できる限り詳しくAIに伝えましょう。
- 悪い例:「美しい風景」
- 良い例:「青い空、白い砂浜、ヤシの木が並ぶ、明るい日差し、広角レンズで撮影したような風景」
「美しい風景」だけでは、AIは何を描けばいいかわかりません。
「青い空、白い砂浜…」と具体的な言葉を重ねることで、AIはあなたのイメージに近づけます。
他にも、「猫の肖像画」という指示だけでは、猫の種類、ポーズ、背景などが不明確です。
「ペルシャ猫、正面を向いて座っている、背景は緑の草原、明るい日差し」のように具体的に指示することで、より詳細な画像を生成できます。
② 「いらないもの」を伝える(ネガティブプロンプト)
「ぼやけた」「不自然な」「マンガみたいな」など、画像に含めたくない要素をAIに伝えることで、より理想の画像に近づけます。
これは「ネガティブプロンプト」と呼ばれます。
【例】
- ネガティブプロンプトに「ポートレート」とだけ指示すると、顔がぼやけたり、不自然になったりすることがあります。
「ポートレート、ぼやけた、歪んだ」と伝えることで、より自然で美しいポートレート画像が得やすくなります。
③ 納得いくまで「生成ガチャ」
AIは、同じ指示でも、毎回少しずつ違う画像を生成します。
「もうちょっとこうしたい」と思ったら、何度か生成を繰り返してみましょう。
同じ指示で5回生成したら、5枚とも少しずつ違う画像が出てきます。
その中で一番イメージに近いものを選んだり、気に入らない部分を修正したりして、理想の画像に近づけましょう。
3. さらにイメージに近づけるための5つのコツ
①構図を意識する
構図とは、写真や絵など、画像全体のバランスと要素の配置のことです。
構図を意識することで、画像に安定感が出たり、見る人の目を誘導できます。
【例】
- 真ん中に配置:
見せたいものを画像の真ん中に置くことで、安定感や力強さを出すことができます。
例えば、家族写真を撮るときに、家族みんなを写真の真ん中に集めると、まとまりのある写真になりますよね。 - 3分割法:
画面を縦と横に3つに区切る線を引いて、その線が交わる点や線の上に被写体を配置する方法です。
例えば、広い海の写真を撮るときに、水平線を画面の下から 3 分の 1 のところに配置すると、写真に奥行きが出て、より魅力的な写真になります。
②画風を指定する
「油絵」「水彩画」「アニメ風」など、絵のスタイルを指定することで、あなたのイメージに合った表現が見つかります。
【例】
- 「油絵」…重厚感のある、深みのある
- 「水彩画」…透明感のある、淡い色合い
- 「アニメ風」…キャラクターが鮮やかに強調される
③「巨匠」の力を借りる
有名な画家や、写真、イラストなどのスタイルを指定することで、より個性的な画像を生成できます。
【例】
- ゴッホのスタイル…力強さと鮮やかな色彩の画像
- スタジオジブリのスタイル…繊細で美しい背景と特徴的なキャラクターの画像
④同じ構図で変化を楽しむ(シード値)
「シード値」を使うと、前回とほぼ同じ構図の画像を生成できます。
シード値とは、画像を生成するための元となる番号のようなものです。
「構図は好きだけど、色や雰囲気を変えたい」という時に便利です。
【例】
- ある風景画像のシード値を固定して、季節や時間帯を変えた画像を生成することで、同じ構図で様々なバリエーションの画像を作成できます。
⑤参照画像を使う
画像生成AIソフトの中には参照画像を指定することができます。
参照画像のポーズや形を維持したまま、内容やスタイルを変化させることができます。
【例】
- 人物のポーズが決まっている線画を用意し参照画像に設定。
すると、ポーズを維持したまま、服装や髪型、顔のスタイルなどを変化させた画像を生成することができます。
4. 生成された画像を自分で加工しよう
生成された画像を画像編集ソフト(Photoshopなど)で加工してみましょう。
例えば、このオブジェクトは必要ないと思ったら、編集ソフトで消すことができます。
気になる部分を加工する
色味、明るさ、細部の描写など、気になる部分を修正して、あなたの理想に近づけます。
【例】
- 生成された画像の特定の部分の色味を調整したり、明るさを変更したりすることで、画像の品質を高める。
画像を組み合わせて理想を作る
複数の画像を組み合わせることで、より複雑で、あなたの思い描く理想のイメージを表現できます。
【例】
- 背景、人物、小物など、別々に生成した画像を組み合わせることで、より複雑なシーンを表現したり、複数のキャラクターを登場させたりすることができます。
画像生成AIを使う上での難しさと対処法&コツまとめ
理想通りの画像を作るにはいくつかの課題があります。以下に、各項目を簡潔にまとめました。
1. 意図した画像を作るのが難しい
- 問題: プロンプトが難しい、思った通りにならない
- 対処法: 指示を具体的に書く、ネガティブプロンプトを使う
- コツ: イメージを構成する要素を詳細に指定する
- 例: 「美しい風景」→「青い空、白い砂浜の風景」、「ポートレート」→「ポートレート、ぼやけた、歪んだ」
2. 細かい部分の表現が苦手
- 問題: 手や指が変になる、画像内の文字が化ける
- 対処法: 高解像度で生成する、画像編集ソフトで修正する
- コツ: 細かく指示する(例:「指は5本で自然な形に」)
- 例: 「女性の左手を顔の横に添える。指は細く長く、5本で、関節が自然なカーブを描いている。爪は薄いピンク色で光沢があり、指先はわずかに細くなっている。特に、親指は他の指と自然な角度で分かれ、人差し指の第二関節はわずかに曲がり、中指の爪は光を受けてわずかに反射している。」
3. 複数のものを配置するのが難しい
- 問題: 配置がバラバラになる、物の関係性がおかしい
- 対処法: 配置を詳細に指示する、構図を指示する
- コツ: 物の位置関係や相互作用を具体的に指示する
- 例: 「テーブルの上に果物」→「テーブルの上に赤いリンゴ3つと青いリンゴ2つ」、「複数のオブジェクトのランダム配置」→「三分割構図での配置」
4. 同じキャラクターやスタイルを維持するのが難しい
- 問題: 絵柄や雰囲気が変わってしまう
- 対処法: 同じシード値を使う、キャラクターの特徴を詳しく書く
- コツ: キャラクターの特徴を毎回同じように記述する
- 例: 同じシード値を使用し、黒髪ボブカットの女性を、目の色、服装、表情なども含めて詳細に指定する
5. 生成される画像の品質が安定しない
- 問題: 毎回クオリティが違う、変な画像が出てくる
- 対処法: 質の高い指示を出す、生成にかける時間を長くする
- コツ: 具体的で詳細な指示を出す
- 例: 「かっこいいロボット」→「金属製の装甲を持つ人型ロボット」、生成後の画像を画像編集ソフトで調整
GoogleのGeminiで画像生成したときの注意点は下記の記事をご覧ください。
Geminiで作ったJFIF形式の画像をJPEGに変換する方法と、おすすめオンラインツール
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