こんにちは、hiroです。
今回は、誉田哲也さんの小説「武士道エイティーン」を読んだ感想を書きます。
最初から最後まで、僕の情が揺さぶられっぱなしでした。
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【ネタバレ感想】武士道エイティーンを読んで
ざっくりとあらすじ
それぞれの武士道を追求する「甲本早苗」と「磯山香織」。
お互いを尊敬しあう二人が、ついに全国の舞台で闘うことに。
これまで歩んできた、自分たちの道すべて。
その集大成が込められた二人の竹刀が、力強くしなやかにぶつかり合う。
情が揺さぶられっぱなし
今回は、早苗と香織の物語を主軸に、オムニバス形式で、話が進んでいく。
- 早苗のお姉さんの恋物語。
- 福岡南の指導者である吉野先生
- 香織にあこがれを抱く後輩、田原美緒。
それぞれの物語が、色濃く描かれている。
なんだろう。
僕は、この小説を読んでいると、自分の中の情が揺さぶられ続けていることを感じた。
「共感」とはまた違う感覚。
一人一人の生き様を目の当たりにして、揺さぶられた情。
みんな、もがき苦しみがらも、自分の武士道を追求していく姿勢に感動したのかもしれない。
自分の武士道とは何か
僕は物語を読みながら、自身の武士道は何かを考えてみた。
けれど、何も思い浮かばなかった。
自分の歩む道すら見えていない状態。
少し、悔しかった。
少しじゃないな、すごくだな。
そんな自分と小説の登場人物を、比べてしまった。
僕がこの小説を読んで一番感じた「情」は、「ねたみ」からくるものかもしれない。
必死に生きる登場人物を見て、感化されたのだと思う。
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やっぱり香織はずるい
物語の結末。
ラストシーンで、香織の成長ぶりがまた感じられた。
前作「武士道セブンティーン」で、早苗の心の迷いを断ち切ってくれた香織。
今回も、早苗の心の奥深くに根付く「わだかまり」を、すくい上げてくれたのではなかろうか。
早苗は、不器用ながらも自分を支えてくれる香織に「ずるいよ…」というセリフを言う。
その言葉は、香織のやさしさに気づいて発せられたものではなかろうか。
青春の一コマに収めきれない
僕はこの二人のやりとりをみて、青春の一コマだけでは済まない偉大なシーンだと感じた。
香織の最後のセリフ。
「あたしは一人でも、お前と一緒に戦い続けるぞ」
最後の最後で、僕の情がブワッてあふれ出した。
今後の、二人の人生が楽しみだ。
それぞれの武士道で、どんな人生を歩んでいくのか。
恐縮ながら見守っていきたい、そんな次第。
さて、次は「武士道ジェネレーション」だ。
大人になった早苗と香織の物語を、心に刻んでいこう。
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