「本気の育毛日記」2周年!真実を伝えます

「不幸中の幸い」はうつ病の魔法の言葉。小さな幸せはそこに転がっている。

こんにちは、hiroです。

「不幸中の幸い」という言葉をご存じですか?

意味は「不幸の中で、何か一つでも救いとなる出来事が起こること」を言います。

 

僕はうつ病を経験し、現在は双極性障害(躁うつ病)の治療をしています。

うつ病も躁うつ病も、抑うつ状態になります。

抑うつ状態とは、「意欲がわかなかったり、気分が落ち込んだりして、不調になってしまうこと」。

正直、死んでしまいたいと思うくらい、キツくて辛い症状です。

 

抑うつ状態は、ポジティブなことを考えることが難しくなります。

むしろ常にネガティブ思考に陥り、行動やライフスタイルに悪影響を及ぼします。

そんなとき、「不幸中の幸い」を考えてみてはどうかと思うようになりました。

 

海外ドラマ「ウォーキング・デッド」

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この不幸中の幸いという言葉は、大人気の海外ドラマ「ウォーキング・デッド」で出てきました。

ウォーキング・デッドは、ゾンビがはびこる世界に「人間たちがどう立ち向かっていくか」というドラマです。

それは、ゾンビに対してでもありますが、人間同士のいがみ合いに立ち向かったり、自分自身の弱い心に立ち向かったりすることでもあります。

特に、主人公のリックを始め、登場キャラすべてが悩みや苦しみを抱えており、その苦痛にどう立ち向かうかが繊細に描かれています。

ゾンビに噛まれたボブのふるまい

ボブという登場人物がいます。

ボブは、ゾンビであふれる荒廃した世界においても、その中で幸せを見つけようと努力しています。

そして、仲間とともに「不幸中の幸い」を言い合うのです。

 

ボブはこの「不幸中の幸い」をゲームのようにしていました。

つまり、どちらが多くの「不幸中の幸い」を言えるかということ。

例えば、「このゾンビの世界には、希望がない」という不幸において、「でも、仲間に出会えた」というような感じです。

 

ボブはいろいろな不幸中の幸いを仲間に投げかけます。

「ケガをして痛い」と言えば「痛みがあるのは,生きていことを実感できる」というような返答をするのです。

生きるか死ぬかが身近にあるなかでも、ボブは幸せを感じるように努めてきました。

ゾンビに噛まれても・・・(ネタバレ有)

ボブは物資の調達中に、ゾンビに噛まれてしまいます。

ゾンビに噛まれると、感染して自分もゾンビになってしまうのです。

ボブは、その現実を受け入れ、瀕死の状態になりながらも、不幸中の幸いを言おうとします。

 

最後にボブは、ゾンビに転化する前に死にたいという願いを仲間に託します。

そして、仲間はその願いを受け入れ、ボブが息絶えたと同時に、ナイフを脳に刺し入れます。

 

生きている心地のしない世界の中で、最後まで幸せを感じようとしたボブの姿。

僕は、彼を忘れることができません。

彼が死んでも、僕の心にずっと残っています。

うつ病の中で

ボブの「不幸中の幸い」は、僕にもできます。

「うつ病になって辛い」

「でも、うつ病になったことで、本当の優しさを知った」

 

「うつ病になったおかげで、人生めちゃくちゃだ」

「でも、またゼロから再スタートできる」

 

「自分だけ時間が止まってしまったみたい」

「でも,思考を巡らす良い機会だ」

 

このように、自分の現状として、ネガティブな環境であっても、何か幸せが転がっていると思うことで、今後見える世界が変わってくるかもしれない。

 

「不幸中の幸い」は、無理やりポジティブ思考になるというのとは、ちょっと違う気がします。

「不幸せの中で小さな幸せがいたるところに転がっており、それを見付けようと自分の意識を向けること」と考えたほうがいいかもしれません。

 

うつ病の人になって、「ポジティブになれ」と言われてもできません。

それよりも、小さな幸せに意識を向けるほうが、よっぽど自分のためになると思います。

これは、他人任せの受動的な感情ではなく、自分自身で答えを見いだす能動的な感情だと思います。

 

たとえ小さくても、転がっている幸せを感じ取ることができれば、自分が見ている景色に色がつき始めるかもしれません。

僕はうつ病のとき、周りの景色が灰色に見えました。

そして、周りに比べて自分がスローモーションになってしまったような感覚を覚えています。

 

その状況の中で、転がっている小さな幸せを見ることができれば、もしかしたら、自分の景色に色がつき、周りのスピードに自分が合わさってくるのかもしれません。

「不幸中の幸い」を考えてみよう

うつ病の症状がひどいときは、そんなこと考えられないかもしれない。

けれどいつか、体調が上向きになる日が来るときがある。

たとえ上向く時間が短くても、そのときに何かしら幸せを感じ取れたらいいのではないかと思います。

 

ネガティブ思考が強すぎて、幸せを考えるのが苦痛の時もあります。

けれど、「不幸中の幸い」という言葉を知っていることで、いつかきっと、自分を良い方向へ導いてくれる、と僕は信じています。

 

ボブのように、世界が不幸に満ちていても、それを受け入れ、その中で幸せであろうと努める。

その姿勢を、僕は見習っていきます。

 

あなたも一度、今置かれている状況の中から、小さくてもいい。

転がっている幸せを感じ取ってみてください。

 

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