こんにちは,hiroです。
今回は,誉田哲也さんの小説「武士道シックスティーン」を読んだ感想をシェアします。
この作品は,「剣道」を題材にしたスポーツ小説です。
僕が一番共感したのは,エリートの剣道選手が,「なぜ剣道を続けるのか」に悩み続ける姿です。
好きだけでは続けることができない大きな壁を,女子高生がどう乗り越えていくのかが見物です。
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「武士道シックスティーン」あらすじ
全中準優勝の剣道エリート,磯山香織。
なんと市民大会で,無名の選手に負けてしまう。
その選手の名は,西荻早苗(にしおぎさなえ)。
ふたりは同じ高校に入学し,剣道部で再開した。
敵意丸出しの香織に対して,どこか抜けている早苗。
相反する二人の青春剣道物語が今,幕を開ける。
「武士道シックスティーン」感想(ネタバレあり)
剣道をやる意味
僕が一番共感したのは,「原点に帰る」大切さ。
剣道エリートの香織は,ある時ふと,「自分がなぜ剣道をやっているのか」がわからなくなってしまいます。
そして,無気力になり,部活にも行かなくなりました。
しかし,悩み,もがく日々の中で,香織の父親,兄,剣道の師匠の助言で,少しずつ,剣道を続ける意味を見出していきます。
「好きで始めたことなのに,それの何が好きだったのか,見失っちゃうことって,あると思うんだよ。
でもさ…そういうときは,確かめりゃいいんだよな,きっと。
原点に帰るとかさ,なんかいうじゃん,そういうこと。
そういうの,初めて実感したっていうかさ,再確認したっていうか…うん。そうなんだよ」
香織が不器用ながら剣道を続ける理由を見つけたときのセリフ
僕は,自分が「何のために生きているのか」わからなくなるときがあります。
生きる意味がわからなくて,無気力になることも多いです。
今回,この作品を読んで,一度,自分の原点を考えてみようと思いました。
そうすれば,「なぜ」という問いが,見えてくるかもしれません。
友情が熱い
早苗は,剣道ができなくなった香織を心配し続けます。
なんとか香織を部活に復帰させようと,早苗自らを奮い立たせる姿に,僕は感動しました。
苦しんでいる友達のことを見捨てない早苗の優しさは,かっこよかったです。
高校生のときに読んでおきたかった
僕は,30歳を目前にして,初めて「武士道シックスティーン」を読みました。
読んでいるとき,何度も自分の高校時代の思い出がよみがえってきました。
僕も,香織と同じようなタイプで,勝つことが全てだと思ってきた人間です。
そのため,他の部員と良い関係を築けませんでした。
もし,僕が高校生のときに,「武士道シックスティーン」を読んでいたら,違った部活動生活を送っていたのかもしれません。
それくらい,大切なことが描かれている小説だと思いました。
とても読みやすく,笑いあり,感動ありの作品なので,きっとあなたの心に引っかかる作品だと思います。
高校生の方には,ぜひ一度,読んでもらいたいですね。
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