こんにちは、hiroです。
今回は、誉田哲也さんの小説「ストロベリーナイト」を読んだ感想を書きます。
この作品は、竹内結子さん主演で、ドラマ化、映画化もされました。
「姫川玲子シリーズ」の原点である警察小説。
単なるミステリーやサスペンスではなく、読み手の心を揺さぶる心理描写の優れた作品です。
スポンサーリンク
あらすじ
警視庁捜査一課の警部補「姫川玲子」は、ある事件をきっかけに、「ストロベリーナイト」という謎の言葉を紐解いていく。
単なる殺人事件でなく、警察を大きく揺れ動かす事態まで事は発展してしまう。
姫川玲子は、個性豊かな登場人物とともに、やがて明らかとなる大きな事件の陰謀を暴いていく。
感想(ネタバレあり)
このストロベリーナイトで、僕は「姫川玲子シリーズ」のファンになりました。
本作品は、謎めいた事件がどのように明らかにされていくかだけでなく、登場人物の心情を紐解きながら解決していくと思います。
僕も感情移入してしまうほど、物語の世界に引き込まれていきました。
姫川玲子という美女
容姿端麗、頭脳明晰。
そんな人のお縄になりたいとさえ思ってしまう。
それくらい、姫川玲子は魅了満載の女性です。
人前では気が強く、サバサバしているように見えても、実は繊細で弱々しい一面を持っているのにまた、男心をくすぐられます。
僕は姉さんタイプが好きなので、姫川玲子は、個人的にドストライクです。
すっかりファンになってしまいました。
姫川玲子の過去
姫川玲子自身も、心に傷を負っています。
その傷の影響で、彼女の行動を飛躍させたり、制限させたりします。
事件に対する嗅覚も、傷が影響していることもあると思いました。
読んでいくにつれて、姫川玲子の魅力が深まっていきます。
クセの強い登場人物たち
姫川玲子だけでも十分インパクトありますが、登場人物にはもっとクセの強い人たちが出てきます。
例えば、玲子の宿敵とも言えるガンテツこと「勝俣」。
玲子のことが大好きな関西弁の「井岡」。
玲子に信頼を寄せる「菊田」。
玲子の頼りがいのある上司「今泉」などなど。
本当にキャラが濃い。
特にガンテツこと勝俣は、本当に際立つキャラです。
同じ警視庁にいながらも悪役の勝俣は、この物語のスパイスとなっていると思います。
登場人物たちのやりとり
特に、捜査会議のやりとりがリアルな感じがして良いです。
空気が張り裂けそうなくらいの緊迫感があり、ときには罵詈雑言が飛び交います。
人間模様も楽しめる作品だと思いました。
ミステリーとしても楽しめる
事件は事件で謎が多いです。
最終的には、まったく予想だにしない結末が待ち受けています。
最初は小さなといったら変ですが、よくある殺人事件からスタートします。
それが事件を紐解いていくうちに、もっと大きな事件が暗躍していたりします。
次から次へと問題が降りかかるので、次の展開が気になってしまいます。
僕は一気読みしてしまいました。
それほど、事件のほうも気になる作品でした。
犯人に感情移入してしまう
殺人事件は悪いことです。
しかし、犯人にも同情してしまいました。
事件の全容が明らかになるにつれ、これは、単なる極悪非道な殺人事件ではないことに、姫川玲子は気づきます。
たしかに、事件が解決するときには、僕はやや切なさを感じました。
正義と悪、双方ともに人間の感情を存分に楽しめる作品だと、僕は思います。
スポンサーリンク