こんにちは、hiroです。
今回は、僕も実践して効果を感じた「カムカムダイエット」のやり方と効果をご紹介。
僕は噛むダイエットを実践し、むりやり食事量を減らすのではなく、「自然と食事量が減る」という嬉しい結果を得ることができた。
その原理をシェアしたい。
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もくじ
やり方
30回噛む。
そして、飲み込む。
この繰り返し。
30回噛むコツ
とはいうものの、いきなり30回噛むのは、意外とできない。
僕自身も、最初のころは30回に到達する前に、反射的に飲み込んでしまうことが多々あった。
練習するうちに慣れるので、いつかは30回噛むのが自然になる。
しかし、30回噛める前に挫折してやめてしまうこともあるだろう。
そのような場合、どうすればよいのか。
コツ1.一口入れたら箸を置く
連続的に食べないように、一口食べ物を含んだら、箸を置くようにすると良い。
めんどくさい所作ではあるが、確実に手が止まることになるので、噛むことに集中できる。
コツ2.食事記録をとる
竹内氏ら(2012)の研究によると、「食事にかかった時間や一口の噛んだ回数を記録するほうが、記録しないよりも、早食いの改善に有効かもしれない」ことが示されている。
つまり、自分がしっかり噛めたかどうかを記録することで、反省し、次回につなげられるということだ。
回数を記録するのが面倒な場合は、30回噛めたら〇、噛めなかったら×でもよいと考える。
コツ3.テレビを見ながら食事する
いわゆるながら食いになるが、テレビを見たり、人としゃべりながら食べたほうが、食事の時間は僕は長くなった。
「自分にとってどんなことが箸を休めることができるのか」
を考えてみると良いかもしれない。
コツまとめ
肥満治療では、「30回咀嚼(そしゃく)法」として、肥満症患者に行っているそうだ。
すると、30回噛む練習を始めたころは、「あごが疲れる」という人が多いらしい。
しかし、続けるうちに、「少ない量でお腹いっぱいになりました」「薄味好みになりました」など感覚の変化も起きる人が現れる。
慣れるまでは、ややストレスを感じるかもしれないが、しっかり噛めるようになると、効果抜群。
なので、あきらめずにやり続けていただきたい。
噛むことの効果
効果1.食事量が減る
ここでひとつ、おもしろい実験を紹介しよう。
坂田氏が編集した肥満症治療マニュアル(1996)による調査である。
健康な学生を対象に、そうめんを満腹になるまで食べる実験をした。
学生を2グループに分け、一方のグループには、そうめんを食べる前に無味無臭のガムを10分間噛ませた。
いざ、満腹まで食べてもらった結果、「ガムを噛んだ人たちは、噛まなかった人たちに比べ、そうめんを食べる量が少なかった」。
つまり、ガムには味や香りがついていないので、よく噛むことが食べる量を減らすことにつながったといえる。
もしかしたら日常においても、食事前にガムを噛んだら、ダイエット効果が得られるかもしれない。
効果2.老化や認知症を予防
アンチ・エイジング医学雑誌において、小野氏らは、よく噛むことで認知症や老化の予防につながると述べている。
成人男女の実験では、ガムを噛むと記憶作業で活動する脳の海馬の活動量が増大したそうだ。
さらに、高齢者は実際に、記憶力テストでの正答率が高い結果を示したそうだ。
つまり、噛むことは、老化や認知症を予防できると考えられる。
噛む噛むダイエットのメカニズム
なぜ、たくさん噛むのか。
それは、「食事の時間を増やすため」。
なぜ、食事の時間を増やすと良いのか。
それは、「食事の時間が長いと満腹を感じやすいから」。
だから、たくさん噛んで、食事時間を長くすることが大切である。
満腹を感じるまでにかかる時間
人は食事をして満腹を感じ始めるまでどのくらい時間がかかるのか。
個人差はあるが、約10分後以降から満腹を感じ始めるという。
ということは、食べ始めて10分間は、満腹を感じにくいというわけだ。
自分の食事時間を計測して欲しい。
僕の場合、夕食の時間は、わずか5分にも満たなかった。
満腹を感じる前に食べ終わっているので、「物足りないなぁ」といつも思っていた。
満腹を感じる仕組みは複雑なので、割愛するが、脳の視床下部のヒスタミン神経系などが複雑に絡み合っているらしい。
なので、食べ始めて10分くらいかかるのは、脳などの機能が満腹信号を出す処理をせっせと行っているためだと考えられる。
早食いは太りやすいかも
噛む回数が増えれば増えるほど、食事の時間が長くなる。
そうすると、食べた量がそんなに多くなくとも、10分くらいたてば、満腹を感じ始めるのだ。
逆に、よく噛まないと、満腹信号が出る前に、より多くの食べ物を食べてしまう。
大隈氏ら(1998)が肥満症患者を対象に調査を行った結果、「肥満の人ほど早食いの傾向がある」ことがわかった。
また、アンチ・エイジング医学という機関誌で佐々木氏は、中年男女でも大学生(女性)でも、「自己申告の食べる早さと肥満度には強い関連がある」ことがわかったと述べている。
つまり、自分が早食いだなぁと思っている人は、肥満の傾向がある人が多いということ。
このことから、たくさん噛む重要性が理解できるであろう。
余談だが、猪子氏ら(2013)の調査によると、「ご飯を食べる一口の量が多い人ほど、BMIが高い傾向がある」ことがわかった。
つまり、肥満の人ほど一口が大きいということだ。
僕の実践成果
最初はきつい
僕自身も、30回噛むことを試してみた。
最初は30回噛む前に飲み込んでしまった。
しかし、あきらめずに続けていくと、30回噛むのが当たり前になった。
このことから、人間には適応性がうかがえる。
食事量が減った
たしかに、よく噛むようになって、食事時間が長くなった。
それに伴い、食事量も減った。
以前と同じ量のご飯を食べようとすると、お腹がいっぱいで食べられなくなったほど。
噛むダイエットの有効性を大いに感じた瞬間だった。
挑戦するあなたへ
最初はストレスがかかります。
けれど、続ければ成果が出ます。
そして、ただ単純に、食事の量を減らすのとは分けが違います。
噛むダイエットは、「自然と食事量が減る」のがポイント。
むりやり減らすのとは違い、続けやすいと思います。
きっと、できる。がんばってみてください。
―――――――
参考文献
小野ら(アンチエイジング医学 Vol.7 No.2)
猪子ら(2013)日本咀嚼学会雑誌23巻1号
竹内ら(2012)口腔衛生会誌62
佐々木(アンチエイジング医学Vol.3 No.4)
大隈ら(1998)歯界展望91
坂田(1996)肥満症治療マニュアル
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