こんにちは、hiroです。
今回は、有川浩さんの小説「塩の街」を読んだ感想を書きます。
有川浩さんの小説は何冊か読んだことがあります。
「海の底」を読んだときは、心の奥底が揺さぶられるほど、ドキドキしたのを覚えています。
今回もそんな期待をもちながら、読みました。
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小説「塩の街」のあらすじ
世の中は、塩が街を埋め尽くしていく「塩害」に悩まされていた。
人の体も塩となり、やがて命とともに崩れ落ちてしまう。
そんな世界を生きる人たちの心揺さぶられるストーリー。
感想(ネタバレあり)
最初から度肝を抜かれました。
最初の登場人物である「遼一」という青年。
この人が、本作の主人公だと思っていました。
けれどまさか序盤で死んでしまうとは思いませんでした。
物語の主人公は、「秋庭」という屈強な男と、少女「真奈」。
この二人の塩の街で生きていく姿が描かれています。
多くの人が塩害で死んでいき、残るのは絶望だけという状況で、二人は、懸命に生きていく姿が感動しました。
一方で、塩に侵され、もう助からない状態の人の切ない感情も見物です。
心揺さぶられ、自分が今生きていることに感謝すら覚えました。
最終的に、塩害をとめるために、秋庭は命をかけます。
真奈の命を守るために闘う男の姿は、やはりかっこいいなと思いました。
じれったい恋模様
秋庭と真奈の恋模様にもやきもきさせられました。
男気はあるが、恋には不器用な男の秋庭を見てると、イライラしました(笑)。
もうお互いの気持ちがわかっているはずなのに、どこか照れている秋庭はイライラしましたが、どこか愛嬌がありました。
結果的に二人は結ばれ、新たな命を授かります。
読者としては、どこかホッとしたいような気さえしました。
心揺さぶられっぱなし
有川浩さんの小説は、心理描写がとても上手で、感情移入できます。
本作も他の作品も、登場人物の葛藤や不安を見事に描いています。
人生において大切なことをそこで学べるような気もします。
僕個人の主観ですが、心理描写がうまい作家さんの小説はおもしろいと思います。
これからも有川浩さんの新作に期待したい思う次第。
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