こんにちは、hiroです。
今回は、泡坂妻夫さんの小説「湖底のまつり」の感想を書きます。
この小説の帯に、ミステリー作家の綾辻行人さんが「最高の作品」と言っていたので、面白そうだなと思い、購入しました。
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あらすじ
傷心旅行をしていた「香島紀子」は、自然豊かな山にある村で川に流されてしまう。
そこでロープで男に助けられる。
その夜、紀子と男は結ばれるが、次の日の朝には、男の姿がなかった。
村に出向いた紀子は、そこで村人に男は1ヵ月前に殺されていたと聞かされる。
では、いったい誰が紀子を助けたのか。
張り巡らされた伏線を回収した先のラストの結末で、ひとつの物語が完成する。
謎が、読むのを夢中にさせてくれた
特にラストの紀子と男の再会には胸がときめいた。
本格ミステリを体感したい人には、ぜひおすすめしたい。
ミステリの醍醐味を味わえる。
僕がミステリを読む中で嫌なのが、先が読めてしまうことと、無理やり感があることである。
純粋にトリックに驚かされたいという気持ちがあるし、現実的じゃない伏線回収の仕方や、偶然の産物で解決してしまうような解決は嫌である。
しかし「湖底のまつり」は、伏線の回収が自然であり、違和感なく読むことができた。
泡坂妻夫ワールド
「湖底のまつり」の初版が1994年。
今もなお読み継がれているということは、それだけ読者に支持されているということ。
作者である泡坂妻夫さんはすでに亡くなられている。
もう新作を拝める機会がないのは、寂しい限り。
しかし、この小説は何度読んでも楽しめる小説だと感じる。
泡坂さんの他の作品はまだ未読だが、きっと面白いのだろうと感じる。
本屋でこの小説に出会えたことに感謝したい。
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