こんにちは,hiroです。
今回は、僕のお気に入りの小説「珈琲店タレーランの事件簿4」を読んだネタバレ感想を書きます。
岡崎琢磨さんの文章は親しみがあって読みやすいので、大好きです。
(※2020年再読の感想は一番下にあります)
珈琲店タレーランの事件簿 4 ブレイクは五種類のフレーバーで (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)
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簡単なあらすじ
主人公のひとり、切間美星(みほし)。
数年前に、男性からひどい仕打ちを受けた。
ふさぎこんでいた美星を心配していた、今は亡き珈琲店タレーランの奥さん。
ユーモアあふれる方法で、美星の心をほぐしていきます。
その方法が面白くかつ、奥さんの優しさが心に染み渡る物語。
他にもオムニバス形式でいろんな話が盛り込まれています。
レモンが爆発!?
タレーランの庭になっているレモンが爆発しました。
美星は驚きました。
僕も驚きました。
「なんでレモンが爆発するの!?」
レモンが爆発したのは、今は亡き奥さんによる仕業。
その方法が単純だけど、泥臭い。
泥臭いというのは、奥さんが美星のために苦労をいとわず、ひたすらにある仕組みを施すということです。
美星は庭にあるたくさんの実がなっている木から、1個だけレモンをもぎとった。
それが時限式で爆発したとき、誰でもびっくりしますよね。
でもたくさんの実がなっているのに、なぜ美星がもぎ取った1個のレモンが爆発したのか。
もし美星が他のレモンをとっていたら、どうなっていたのか。
全て小説にかかれていますが、そこには奥さんによる美星を思いやる気持ちがすごく伝わってきました。
美星のために、大きな苦労もいとわない奥さんの愛情。
このレモンの爆発を仕組んだ奥さんがいたから、美星は少しずつ心を開いていったんだなと思います。
あ、爆発といっても、本当に爆発するわけでなく、爆発音を鳴らすということです。
詳しくは小説で。
しっかり謎解き要素もあり、心温まる物語。
やっぱり僕は「珈琲店タレーランシリーズ」が大好きです。
2020年7月再読
今作は、タレーランシリーズの4作目。
オムニバス形式で5つの事件について書かれています。
事件といっても、ひっ迫したものはありません。
優しいミステリーという感じで、読み手も一緒に推理できます。
特に5つ目のレモン爆発事件は、感動します。
奥さんが美星にした愛情あふれる振る舞い。
心が温まりました。
今回は、美星とアオヤマの2人がメインというよりも、各事件の関わる人物視点で描かれています。
なので、美星とアオヤマの推理のやり取りはほぼありません。
ですが、サブタイトルに注目。
「ブレイクは5種類のフレーバーで」
と書かれています。
つまり。
「今作はブレイク(休憩)。5つの事件をお楽しみください」
という意味ではなかろうか。
ということは、シリーズ5作目は、美星とアオヤマに大きな発展があるかもしれません。
それとも、大きな事件が待ち受けているのかもしれません。
はたまた、両方かも…。
考えれば考えるほど、次回作が楽しみですね。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
珈琲店タレーランの事件簿 4 ブレイクは五種類のフレーバーで (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)
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