こんにちは、hiroです。
今回は、「河原の石をサンドペーパーで磨いた」という話です。
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石との出会い
(写真:たくさん石の中で出会う奇跡)
僕はうつ病で会社を休職していました。
そのときに、よく近くの河原で、川を見ていました。
いわゆるヒーリング療法ですね。
川の流れや音を聴くことで、心を落ち着かせようとしました。
それを毎日続けていると、徐々に周囲の景色を見る余裕ができました。
そこで、河原の石に出会ったのです。
(写真:奮い立つ言葉が書かれた石)
川の近くには、たくさんの石がありました。
僕が居た場所は、下流のちょっと上あたり。
なので、上流から流れてきた石がほどよく削れていた状態。
石の角が削られ、丸い石がたくさんありました。
(写真:玄関にたたずむ石は立派なオブジェになる)
色々散策していると、自分のお気に入りの石があることに気づきます。
すごく形の整った丸い石が落ちており、それを持ち帰っていました。
そして拾った石を、磨くことにしたのです。
石の磨き方
道具は、サンドペーパーと金属やすり。
サンドペーパーは水に濡れても大丈夫な耐水です。
石は、水に濡らして磨くほうが、削りかすも出なく、形の変化も把握しやすい。
とにかく、サンドペーパーでひたすらツヤを出し、金属やすりで形を整えていきました。
最初は、粗めのサンドペーパーで大きな凹凸を平らにしていきます。
凹凸が大きいと、相当削らなければなりません。
そのとき気をつけるのは、石の形。
丸い石にしようと思ったら、削りすぎると、形が崩れてしまいます。
そしてそれを修正しようと、さらに石を磨く。
手間も時間もかかるうえ、石が小さくなってしまう可能性があります。
なので、なるべく一発で決まるように、慎重に大きなデコボコをなくしていきます。
ある程度デコボコがなくなったら、サンドペーパーを段々ときめ細やかなものに変えていきます。
最終的には、削ると言うよりも、光沢を出すのを目的として、きめが細かいサンドペーパーで石を磨いていきます。
すると、思った以上にツルツルになり、さわり心地が最高でした。
デコボコもなくなって、球のように丸くなったのです。
金属やすりは、形が大きく崩れていたり、デコボコが大きいところを平らにすることに使いました。
精魂込めた石をオブジェに
(写真:洗面所で僕を見守る石たち)
ツルツルにするまでに、3時間くらいかかりました。
休みなしで、石をこすり続けたので、手に力が入らなくなるほどでした。
没頭し続けて完成させた、なめらかな丸い石。
今はオブジェとして飾っています。
できれば、キレイな色の石を飾りたいのですが、なかなか、丸みのある色のついた石というものは、見つかりませんでした。
丸くなった石は、灰色のものが多い。
ということは、灰色の石が、削りやすいと言うこともできます。
(写真:丸い石でもいろんな形がある)
僕は、石に顔を描き、「おはよう」と毎日声をかけています。
端から見ると、ちょっと変なことをしているように見えます。
けれど僕は独身で、人と話す機会が少ない。
少しでも声を出すことは、僕にとって、とても大切なことなんです。
石に話しかけることで、気を紛らわせることもできました。
(写真:顔を描くと愛着が生まれる)
何より、精魂込めて磨いた石を、眺めることができるのは、嬉しいですね。
顔を描くことで、さらに愛着がわきました。
今では、僕の部屋に欠かせないオブジェになりました。
うつ病だからこそ
(写真:こんなに丸くてツルツルになるよ)
うつ病が少し悪化したとき、ボーッとする機会が増えました。
これではいけないと思い、何かしようと思う日々。
けれど複雑な作業はできません。
なので、単純な作業をしたい。
家でできる単純な作業というのは、あまりありません。
石を磨くことに出会えたのは、うつ病の苦しさを紛らわせてくれることにつながりました。
また磨けと言われても、もうできません。
だって相当疲れますから。
あのとき、うつ病で苦しんでいたときに、偶然出会った単純で疲れる作業。
僕としては幸運だったと思います。
この先、症状が悪化することはもうないと思います。
それでも、何かに没頭できることがあると、ストレス解消にもなります。
さて、次は何に没頭しようか。
未来のことを考えるのが、少し楽しくなってきました。
これからも、その楽しみを味わうために、アンテナを張って、偶然の出会いを求めていきたいと思う次第。
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